【空き家になった実家を安心して任せられるサービスとは?】
高齢者生活サポーターの秦 琢哉です。
両親が高齢になって施設に入所あるいは他界すると、実家が空き家になってしまうことがあります。空き家は放置すると、安全面の不安が高まりますし、ご近所に迷惑をかけたり、何もしなくても固定資産税や管理費もかかります。そんな空き家の持ち主やその家族に知っていただきたいのが、空き家管理サービスです。空き家管理サービスとは、空き家の見守りや住宅内外の設備維持管理、清掃、草刈り、郵便物の受け取りなどを代行してくれるサービスです。今回のブログでは、空き家管理サービスのメリットや選び方を紹介します。
空き家管理サービスのメリット
空き家管理サービスを利用すると、以下のようなメリットがあります。
- 火災や犯罪の予防:定期的に空き家の状況を確認し、不審者や異常な臭いなどを発見した場合にはすぐに連絡してくれます。また、空き家に人の気配があることで、不法侵入や放火などの犯罪を抑止する効果もあります。
- 草刈りや清掃の手間の省略:空き家の周りの草刈りや清掃は、道具の準備から始まり作業に時間や体力がかかります。ましてや遠く離れた実家へ帰るとなるとそれだけで時間と費用をついやし、その上の重労働となると簡単なことではありません。だからといって放置すれば近隣住民とのトラブルの原因にもなります。
それらを空き家管理サービスに任せれば、定期的に草刈りや清掃を行ってくれますし、ゴミの処分や必要に応じて樹木の剪定や伐採を行ってくれるサービスも選択でき、近隣住民トラブルの予防になります。
- 郵便物の受け取りや転送:空き家に届く郵便物は、重要な書類や荷物がある場合もあります。空き家管理サービスに依頼すれば、郵便物の受け取りや転送をしてくれます。また、事前に契約をすることで郵便物の内容を確認して、必要な対応をアドバイスしてくれる場合もあります。
空き家管理サービスの料金は、空き家の規模や管理内容によって異なりますが、月額数千円から数万円程度と、自身で帰省し管理作業の労働を考えれば比較的リーズナブルといえるのではないでしょうか。
空き家管理サービスの選び方
空き家管理サービスを選ぶときには、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 空き家管理サービス事業者の情報:どのような事業者なのか空き家管理サービスのホームページなどで会社理念や代表者のメッセージを参考に、信頼できる業者か確認しましょう。大切な資産である持ち家の管理を安心して任せられる相手でなければかえってトラブルを起こしたり無駄なお金をつぎ込むことになりかねません。口コミサイトなどで、空き家管理サービスの実績や評判を確認することも一つの手段ですが、必ずしも事実や客観的な評価にもとづいていない場合もあることに注意しましょう。
- 空き家管理サービスの内容や料金:空き家管理サービスには、建物の点検、窓を開けて風を通したり水道を開けて水を通したり、簡易的な清掃などの基本的なサービスのほかに、庭の草刈や剪定、傷んだ箇所の修繕、リフォームや売却、賃貸などのオプションサービスに対応する事業者もあります。自分のニーズに合ったサービス内容や料金を比較しましょう。
また、自分の希望を遠慮せず伝えることも大切です。良い事業者は真摯に要望を聞いてくれるはずです。
- 空き家管理サービスとの契約や解約:空き家管理サービスと契約するときには、契約期間や更新方法、解約条件や違約金などを確認しましょう。また、契約書や委任状などの書類をしっかりと保管しましょう。
.今年、「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」が6月に公布され、空き家の管理が出来ていないと今まで1/6に減額されていた固定資産税の住宅用地特例が適用されないことになる可能性があります。
管理不全で税金の負担が増える前に、将来その空き家をどうしたいのかを関係者でしっかり話し合うことからスタートし、結論が出ずに迷ったら各自治体の空き家バンクや空き家対応窓口のNPOなどに相談することをお勧めします。
中にはワンストップで空き家に関する様々な課題解決の相談に対応する機関もあります。
空き家になった実家を大切な思い出とともに資産として活かし、よりよい結末を迎えさせるために今から一歩踏み出してみませんか?