相続で「負動産」になりがちな山林 いま見直される処分の選択肢とは?
相続のご相談現場で、ここ数年とくに増えているのが
「山林を相続したが、どうしていいかわからない」
「固定資産税ばかりかかって収益にならない」といったお悩みです。
宅地や建物と違い、山林は売却先も少なく、管理も難しいため、
相続人にとっては“負担”として残ってしまうケースが少なくありません。
しかし実は今、そんな山林の価値が見直されつつあります。
その背景にあるのが、近年話題となったウッドショックです。
世界的な住宅需要の増加や物流の混乱により、輸入木材の価格が高騰。
これをきっかけに、国産材への注目が一気に高まりました。
特にスギ・ヒノキなどの人工林を中心に、製材・建築用途での需要が回復し、
「以前は値段がつかなかった山林」にも声がかかるようになってきています。
ここで注目したいのが、材木店や製材所への売却という選択肢です。
山林を丸ごと不動産として売るのではなく、「立木(木そのもの)」に価値を見出してもらう方法です。
材木店は、
・建築用材として使える樹種か
・樹齢や太さが十分か
・搬出ルートが確保できるか
といった観点で判断します。条件が合えば、伐採・搬出まで含めて引き取ってもらえるケースもあり、
相続人が手間や費用をかけずに現金化できる可能性があります。
「山林は売れない」と思い込んでいた方ほど、実際に話を聞いてみると意外な評価が出ることも少なくありません。
重要なのは、この流れがいつまでも続くとは限らないという点です。
ウッドショックによる国産材需要は追い風ですが、木材市況は景気や為替、住宅着工数の影響を大きく受けます。
「そのうち考えよう」と先送りにしている間に、需要が落ち着いてしまう可能性も十分にあります。
また、山林は所有しているだけで境界管理や倒木リスクなど、将来世代への負担にもなりがちです。
も し 相 続 し た 山 林 の 扱 い に 悩 ん で い る な ら 、
「今の市況で価値があるのか」を一度確認してみることをおすすめします。
材木店への相談や、山林に詳しい専門家へのチェックだけでも、選択肢は大きく広がります。
「売れない」と決めつける前に、
「いまだからこそ活かせる可能性がある」
その視点を持つことが、相続対策の第一歩です。
山林が負担で終わるか、資産として次へつながるか。
判断のタイミングは、まさに“今”かもしれません。
